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チューリップテレビアナウンサーブログ

ニュースの言葉「氾濫注意情報」西 美香(にし みか)

2020年7月9日

大雨の被害が今年も…

本当にここ数年、毎年のように発生していますね。

被害に遭われた方々のことを思うと心が痛みます。


富山は幸い、大雨にしても河川の増水にしても

九州や岐阜・長野に比べれば被害の規模は小さくて済みました。


が、前線の位置雨雲の動きによっては

富山だってどうなっていたことか…

まだ梅雨前線は本州に停滞しているようなので油断はできません。


そこできのうのN6「ニュースの言葉」では

こちらの言葉を解説しました。


 

「氾濫注意情報」

 

きのう8日、神通川庄川

この「氾濫注意情報」が出されました。

ただ、この情報が出されたことが何を意味するのか?

みなさんは正しく理解できているでしょうか。

改めてその位置づけを確認して欲しい!ということで取り上げました。


まず知っておきたいのが、

国交省気象庁が共同で出す「指定河川洪水予報」です。

何気にこの「指定河川洪水予報」という言葉自体は

ほとんどニュースに出てくることがありません。

私も今回調べて初めてその名称を認識したのでした…


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指定河川洪水予報

流域面積が大きい川など

洪水が発生した場合に影響が大きい河川をあらかじめ指定して

その水位の状況や予測を発表するもの


富山県内の指定河川

■神通川 ■常願寺川 ■黒部川 ■庄川 ■小矢部川

(計5河川)


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この予報では4種類の情報が出され、

それぞれ5段階の警戒レベルに対応しています。

そのうちのひとつが「氾濫注意情報」なのです。

「氾濫注意情報」レベル2に相当します。

ですが!

「なんだ~レベル2か~(大したことないじゃん)」

とは決して思わないで下さい。


注目すべきは「氾濫注意情報」が出されるタイミングです。

気象庁などによりますと、次の2つに該当するタイミングで出されるそうです。


■氾濫注意水位に達したとき

■さらに水位の上昇が見込まれるとき


つまり。

ただ注意レベルに達したというだけでなく、

その後「警戒」「危険」とレベルが上がっていく可能性があるということです。


今回は氾濫注意情報が出たあと、雨が一段落したこともあり

さらに上のレベルの情報が出されるには至りませんでしたが、

この情報が出てさらに雨が降り続くときは要注意なのです。


気象庁などは、

この氾濫注意情報が出た場合に取るべき行動として、

「ハザードマップなどにより

 災害が想定されている区域や避難先、避難経路を確認」と説明しています。

 

この段階で、自分がいる場所は浸水が想定される区域なのか、

避難するならどこに行けばいいのかを、確認しておくことが大切です。


そうそう。

先日、ちょうどこの大雨が始まる前のタイミングで

自宅のポストにこのような冊子が届いていました。



富山市の洪水ハザードマップです。

マップ自体は折りたたんだA1サイズのものが挟み込まれており、

冊子にはマップの見方避難の心得

様々な情報がどのような時系列で出されるかを説明したタイムラインなども掲載されていました。


これはかなり役立ちます!


富山市にお住まいの方は目にしているはず。

目にしただけでしまいこんでは意味がありません。

是非、何も起こっていない平常時に、ゆっくりとマップを眺めて

万が一のときの自分の行動をイメージしてみてください。


他の市町村にお住まいの方も、

基本的にハザードマップは各自治体のHPからダウンロードできますので

確認してみてくださいね。


そんなこんなで、氾濫注意情報

河川の水位が上がったとき、そしてさらに水位上昇が見込まれるとき

最初に発表される重要な情報です。

警戒意識を高める目安として是非覚えておいてください!



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