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2018年03月08日(木)

※富山県内のニュースです。


 「立山黒部」世界ブランド化 自然保護団体が「反対」の意見書

(2018年03月08日 18時00分)

 「立山黒部」の世界ブランド化に向けて県が検討しているロープウェイの建設や宿泊施設の整備などについて、県内の自然保護団体が、環境保全の観点から、そうしたプランに反対する意見書を提出しました。

 この世界ブランド化構想に対して、県に意見書が出されたのは、3回目となります。

 8日、県の観光戦略課に意見書を提出したのは、立山を中心に県内の自然保護に取り組む団体です。

 意見書は、「立山黒部」の世界ブランド化に向けた具体策を検討している県の会議における議論が、「自然環境に対する配慮に不十分な点がみられる」として、会議で示された29のプランのうち、5つについて反対しています。

 なかでも、立山駅付近から弥陀ヶ原までをつなぐロープウェイの建設案については、整備ルートにラムサール条約に登録された湿地が含まれることから、「条約登録の条件に反しており、登録取り消しの可能性をはらんでいる」と指摘。

 今回の意見書をラムサール条約の事務局にも提出する意向を示しました。

 「ラムサール条約に登録されているが、その要件を満たさない可能性も最悪ありえるのではないかと心配している」「ラムサール条約の事務局でも関心を持たれるのではないかと思っている」(富山大学大学院理工学研究部・横畑泰志教授)

また、欧米の山岳地を見本にハイグレードな宿泊施設を建設する案については、ホテル立山の建設から46年が経った今も、室堂平は、建設前の植生に戻っていないとしたうえで、「県が主張する『景観や植生を害さない形での建設』は不可能だ」と警鐘を鳴らしています。

 「立山黒部は県民の貴重な財産なので、非常に回復力の遅い脆弱な生態系でもあるので、慎重に検討いただきたい」(富山大学大学院理工学研究部・横畑泰志教授)

「立山黒部」の世界ブランド化に関する議論をめぐっては、去年、山小屋の経営者から安全面を危惧する意見書が2度にわたり提出されていました。

 今回新たに、自然環境の保全を訴える意見書が出されたことを受けて、県の観光戦略課は、「世界ブランド化は、安全性や環境保全を前提に考えており、今回の指摘を踏まえ検討していきたい」としています。

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